上山神社遺跡の発掘調査成果を紹介(その3)
昨年の10月から埋蔵文化財センターが発掘調査を実施している
「上山神社遺跡」(東近江市山路町)の発掘調査成果を紹介します。
今回はその3回目です。
1回目
http://ebunkazai.shiga-saku.net/e1410781.html
2回目
http://ebunkazai.shiga-saku.net/e1411318.html
調査風景
調査対象面積は約3,000㎡あり、土置き場の関係から発掘調査は1~4区に分けて実施しています。
1区(10月中旬~1月中旬)、2区(1月中旬~3月末)、3区(3月末~4月末)、4区(5月~6月)
今回は3・4区の発掘調査内容についてお知らせします。
3・4区の調査は、中世の溝が多数検出されています。
その中でも一番幅の広い溝は、北隣の道路部分の調査(平成8年度)で
見つかっている溝の続きで、屋敷地を区画する溝と考えられます。
3区(南より)
4区(南より)
1・2区で多く検出されていた柱穴跡がほとんど検出されておらず、
畑地や広場として利用されていたことが考えられます。
1区で検出された弥生時代後期の環濠(SD01)の外側にある
環濠2条(SD02、SD03)の続きが検出されました。
出土した土器も破片がほとんどでした。
弥生時代後期の溝から作りかけの農具(鍬)などの
木製品が出土しています。
発掘調査は6月末で終了し、現在埋め戻し作業を実施しています。
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