上山神社遺跡の発掘調査成果を紹介(その2)

2018年06月11日

昨年の10月から埋蔵文化財センターが発掘調査を実施している
「上山神社遺跡」(東近江市山路町)の発掘調査成果を紹介します。
今回はその2回目です。

5月4日投稿「上山神社遺跡の発掘調査成果を紹介(その1)」


調査対象面積は約3,000㎡あり、土置き場の関係から発掘調査は1~4区に分けて実施しています。
1区(10月中旬~1月中旬)、2区(1月中旬~3月末)、3区(3月末~4月末)、4区(5月~実施中)

今回は2区の発掘調査内容についてお知らせします。

2区の調査は、厳冬期の発掘調査で、朝は凍結で遺構の掘削ができなかったり、
1月末の大雪では積雪が30~50㎝あり、現地調査を約2週間中断することもありました。

1区で検出された弥生時代後期の環濠(SD01)の外側にある環濠2条(SD02、SD03)が検出されました。
SD01とは異なり、SD02、SD03は深さが半分程度で、出土した土器も破片がほとんどでした。
現在発掘調査を実施している4区からSD02、SD03の続きが検出されています。

上山神社遺跡の発掘調査成果を紹介(その2)
手前の溝が環濠(SD02)です。

上山神社遺跡の発掘調査成果を紹介(その2)
弥生時代後期の環濠ほかに、周辺に残っている条里地割と同一方向の溝が多数検出されました。
溝の中からは黒色土器(13世紀)や木製品(箸、木札など)が出土しています。

上山神社遺跡の発掘調査成果を紹介(その2)
接合作業中です。

埋蔵文化財センターに持ち帰った土器(2区でコンテナ約40箱)の洗浄作業が間もなく終わります。





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Posted by 東近江市埋蔵文化財センター at 10:00│Comments(0)発掘
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