国の重要文化的景観に「伊庭内湖の農村景観」が答申されました!

2018年06月16日

「伊庭内湖の農村景観」が
重要文化的景観に選定するように答申されました。

6月15日(金)の国の文化審議会文化財分科会で
「伊庭内湖の農村景観」を重要文化的景観に
選定するよう答申されました。
今回の選定によって全国の重要文化的景観は63件、
うち滋賀県内は7件となり、
東近江市では初の重要文化的景観の選定になります。

東近江市伊庭町は5月の伊庭の坂下し祭が
近江の奇祭として大変有名です。
http://ebunkazai.shiga-saku.net/e1411319.html

伊庭町は市の北西、琵琶湖の内湖(ないこ)と、
繖(きぬがさ)山の間に位置します。
内湖は湖上交通、
繖山は朝鮮人街道や中山道といった主要道路が巡っていて、
まさに交通の要衝にあります。

伊庭町周辺は平安時代には伊庭荘と呼ばれる荘園で、
中世に在地領主の伊庭氏が活躍し、
近江守護六角氏との争いの舞台とされます。
また集落内には鎌倉時代に遡る建造物である、
大濱神社仁王堂が伝えられています。


猪子山から伊庭と伊庭内湖、大中の湖干拓地を望む

内湖は優れた漁場ですが戦後干拓され、
一部が伊庭内湖として水辺の景観を残します。
現在も伊庭町の集落内には交通や日常生活に
使用した水路の形態がよく残っています。

水と人々の営みをこの地域に特徴的な文化として
未来に継承する取組を推進するため、
日本遺産「琵琶湖とその水辺景観―祈りと暮らしの水遺産」
の構成文化財として「伊庭の水辺景観」に認定され、
東近江市では景観形成重点地区に指定しています。
http://ebunkazai.shiga-saku.net/e1202055.html




 
 伊庭の歴史は一言では語りつくせませんが、
ぜひ東近江市史『能登川の歴史』をご参照ください。
  


Posted by 東近江市埋蔵文化財センター at 10:00Comments(0)探訪日本遺産